「上のランク」を感じさせる人は
一種の「上質感」を持っています。
それはどのように身につくのでしょうか
一流が持つのは「威厳」というより「上質感」
「あの人、何だか一流の雰囲気」と周囲に感じさせる人がいます。そのような人には、やや近寄りがたい雰囲気があります。
それは他人から見て「怖い」と恐れるような近寄りがたさではありません。一流の人は社交的で気配りが上手な人が多いので、他人にそんな不安な気持ちは抱かせないものなのです。
ただ、はっきりした不安はない代わりに、どこか上の高いところにあるもの見るような、自分がその人の近くにいて大丈夫だろうかといった少し落ち着かない気持ちをこちらに感じさせるのが、一流の人の特徴かもしれません。それが「ワンランク上の人物」と自然に人に感じさせるということです。
ふだんより上質なもの、例えば美術品などが間近におかれると、そんな気持ちになることがあります。その美術品がいかめしいわけでも、誰かが自分の何かを非難するものでもないのに、自分がそれに触ったり使ったりする準備が出来ていない気がして少しひるむのです。
人を少しひるませて、自然に「ワンランク上」と思わせるのは、実はいかめしさやとっつきにくさではなく、侵しがたく感じる「上質感」です。
例えば、下記のように感じさせるところがあると、人がその人に「上質感」を感じやすいのです。
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- 言葉や行動に品がある。
- 気配りがあり人格が優れているように感じる
- よく物事を知り、経験値が高いように感じる
- どこかスケールが大きい人のように感じる
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このように人に感じさせる人は、実際に中身がともなっているからこそではあるでしょう。しかし、外見の上でも「上質感」を誰もが感じる特徴を持つのです。それはどのような特徴でしょうか。
威張った冷たさはいらない
まず、一つだけ確かなことがあります。
「一流の人に威張った人はいない」ということです。これは、私が社会人になったばかりのときに
最初に感じた「本当にエラい人とそうでない人との違い」の一番の特徴でした。非常に子供っぽい言い方ですが、新人のころ素直にそう思っていたのでお許しください。「本当にトップにいる、名声もある、ホンモノのエラい人は、私のような新人にも言い方や態度が丁寧である」ということは私が最初に学んだことでした。
例えば、そんな人たちに、新人の私がお茶をお持ちすると、お話し中でもわざわざこちらに会釈したり「ありがとう」と言葉をかけてくれた体験を持っています。
何か用事や依頼があるときにでも「ちょっといいかな」とこちらの都合を聞くワンクッションとそれにプラスして、その用事や依頼を完了したときの「ありがとう」の言葉をいつもいただいた体験を持っています。
このようなときに「上質感のある人」は、ものすごく丁寧な敬語を使ってくれるとか、微に入り細に入り気を使ってくれるといった「過剰な丁寧さ」はありませんでした。ただ、微笑みはセットであり、態度、表情、言葉はきちんとこちらに向けてくれていることを感じました。つまりこちらを「尊重している」ということをさりげなく感じさせる技能をお持ちだったのです。
これは個人の体験としては「目からウロコ」でした。それまで何となく「エラい人は威張っているもの」と思っていたからです。(繰り返し、子供っぽい表現で申し訳ありません!)しかし、そういうところにこそ、逆に畏敬の念を強く感じました。
今まで多くの方にお会いしましたので、もちろんそのような素敵な方ばかりではありませんでした。その中には乱暴な言葉遣いや態度で接してくる人や、人と人と思っていないようなあからさまに無関心な態度を見せる人もいるにはいました。つまり妙に威張った冷たい雰囲気を持つ人たちです。一流の人は一種近寄りがたい雰囲気があると言いましたが、威張っている冷たい雰囲気の人たちは近寄りがたいというよりも「決して近寄りたくない」雰囲気です。このような人に「上質感」を感じる人はいないでしょう。そしてこのような雰囲気を持つ人には人を魅了する人はいません。
人を魅了する人は、人に向き合い、その相手を「尊重」できている人です。それが、その人に対する態度、表情、言葉に表れている人です。何度も言いますが、本当にポジションが高く、周りに尊敬されている様子の人ははっきりとその特徴を持っています。ですから、「できればい知り合いたい」「お話ししてみたい」「自分を知ってほしい」などの「近づきたい」欲求を自然に人に感じさせます。でも、どこかこちらをひるませる上質感がある。それが「近寄りがたい」ということです。
堂々と表現できる人が上質感を持つ
このように、相手を「尊重」し、それが、相手に対する態度、表情、言葉に表れていることが「ワンランク上」と自然に周囲に感じさせるような「上質感」の一つの条件であることは間違いありません。特に「相手に対する態度、表情、言葉に表れている」ことは大変重要なポイントです。
例えば、「私はふだんから人に気を使っています」という人でも、相手からみた表情や態度にまで気が回らず冷たく横柄に見えることがあります。逆に、気を使い過ぎて媚びのある様子になることがあります。相手が「尊重されている」と感じられる笑顔や態度に加えて、快活さや堂々とした雰囲気が無いと、周囲が「ワンランク上」と思うような「上質感」となりません。
「堂々としている」と一言で言っても、「どうすれば『堂々』とできるのか」考え込む人もいるかもしれません。「堂々」というと、少し誤解する人もいて、「声を張り上げたり常に口を開けて快活に笑っていなければならない」とか、「どんどん強気で押していかなければならない」と思っていた人に会ったこともあります。しかし想像するとわかるように、それでは「上質感のイメージ」になりません。一流の人がよく見せる「堂々としている」態度とは、そのような「押しつけがましさ」とは無縁のものなのです。
「堂々としている」ということは、気負わずに自分を相手に対して開いている状態なのです。その状態を作るのは自分に対する自然な自信です。自然な自信をつけるのは、自分を客観的に見て「現状認識」できていることです。つまり、今現在自分自身に備わっているものを知り、目標や課題も同時に認識できていることです。この「堂々としている」を別の言葉で表現すると「凛としている」と言えます。堂々とした態度に男性も女性もありませんが、女性には「凛としている」という言葉のほうがすんなり入るかもしれません。
立派なことを書いてしまいました。そんな状態は自分には程遠いと思う方もいるかもしれません。実際に本当にその状態に到達するのは意外と難しいかもしれません。しかし、堂々とした雰囲気を表現することはできるのです。それだけでも周囲はあなたの中にある「ワンランク上」の資質を感じることができるでしょう。
では、どのように表現するかですが、想像をすることから始めてください。
人は上のように「気負わずに自分を相手に対して開いている状態」のとき、どんな顔をしているでしょうか? 目は?口は? 身体はどうでしょうか?背筋は伸びているでしょうか? このように想像すると、意外と具体的な「堂々とした人の姿」が浮かんでくるものです。「堂々とした」態度が上手くできないと言う人は、堂々とした人になったつもりで、その姿を先に取り入れることをおすすめします。
人を尊重する態度を持ち、それが相手にも感じられる人は、どこか立派なものを見るような目で見られます。そうしているだけでワンランク上の上質感を持つのです。
丸山 ゆ利絵
プレゼンスコンサルタント®/アテインメンツ合同会社 代表