「エグゼクティブ」って何でしょうか?
その雰囲気を理解すれば、 あなたのような優秀なビジネスパーソンの 良いロールモデルにできるかもしれません。
「雰囲気はわかるが、意味はよく知らない」
私は人からこういった質問をたまに受けます。
「エグゼクティブってどういう人ですか?
何となくはわかるんですが」
確かに何となくイメージできても、その素養や資格などを言えと言われれば、ちょっと考え込みます。「雰囲気」はわかるが「意味」はよく知らない。「エグゼクティブ」もそういう言葉かもしれません。
私、丸山ゆ利絵は「エグゼクティブプレゼンス」(エグゼクティブらしい雰囲気や振る舞い)に関するトレーニングやコーチングをする身なのでセミナーや講演のあとに、「実は、お聞きしたかったのですが」と切り出されて、上の質問されたりします。
そのときにお答えしていることを、同じことを疑問に思っている方のためにお話ししていみようと思います。最初に辞書的な言葉の意味、そして「エグゼクティブ」と呼ばれる人が何を持つ人か特徴的なことをお話しします。
それは実をいうと、経営者、リーダー、専門家など「上位ポジションにいる人」に、周囲が期待する特徴でもあるのです。
「エグゼクティブ」の言葉が示す意味
(以下:参考「WISDOM英和辞典」)
さて、言葉の定義はしっかり掴んでおきましょう。
英和辞典によりますと、英単語としての「エグゼクティブ(executive)」は名詞、形容詞のどちらの意味も持っています。
名詞だと「経営者、役員、幹部、重役、取締役」という役職を持つ人や職位を示す意味や、「行政官、執行部」など執行権を持つ人や執行する役割を持つ部署の意味があります。
形容詞でも「経営する、執行権を持つ、行政の」と何かを行う権限を持つというニュアンスが強いです。
CEO(Chief Executive Officer)は「最高経営(執行)責任者」のことですよね。ですから、組織上で言えば高位の役職についている人やある程度以上の決裁権がある人はエグゼクティブと言えるでしょう。
しかし、「イメージ」を考えると、組織上での役職や決裁権があっても「エグゼクティブ」という感じを受けない人はいます。それは、その人に「ある種の高級感」が欠けているからかもしれません。
「エグゼクティブ」の言葉には「幹部用の、経営陣のための」と、上のような立場の人たちのために用意された、といった特別感の意味もあります。そしてその特別感の派生でしょうが「高級な、高品質の」という意味にもなります。
高級ホテルによく「エグゼクティブ・フロア」とか「エグゼクティブ・スイート」という部屋タイプがありますがそういう呼称のフロアや部屋タイプは調度品が高級だったり、特別なサービスがついていたりと「高級な、高品質な」という意味にふさわしいものです。
しかし、ただ高級で贅沢というイメージではないのが「エグゼクティブ」と名がつく部屋やフロアです。経営幹部など、ポジションが高くビジネスで活躍するような人に役立つような、ビジネス的な使い勝手の良さが考えられていることが多いです。
ここまで見ると「エグゼクティブ」と呼ばれるのは
ポジションが高い、社会上層部にいる。そして
実力があり、またそれに見合う高級感にふさわしい
そんな雰囲気を持つ人たちのイメージが
浮かび上がってきますね。
「セレブ」「カリスマ」との違い?
「エグゼクティブ」という存在を「セレブ」「カリスマ」と似たものかと思う人もいます。
確かに「セレブ」や「カリスマ」は一般より上層部のイメージで高級といった『におい」を感じる言葉です。でも、やはりそれぞれ違うものであり、人が期待するものも違うと感じます。
例えば「セレブ」というと、また、「著名人・有名人」をさす言葉です。ハリウッドなどのセレブのような華やかなスター、あるいは伝統のある家柄の社交界の花形は「セレブ」に相応しい存在です。有名なことによる、華やかさやニュース性などがクローズアップされます。
しかし、「エグゼクティブ」という言葉には、著名であることよりも、ビジネスにおける価値を感じさせます。有能さや、組織を率いる人格や能力、そしてビジネスシーンに相応しい落ち着きや余裕をイメージさせます。
人がひきつけられる「華」や、成功している雰囲気の高級感やリッチさは「エグゼクティブ」からイメージできますが、「セレブ」に感じるキラキラときらめく華やかさとは少し違う気がします。
ビジネスにおける価値ならば、
例えば
「重要な仕事をするのにふさわしい」
「指導的立場にふさわしい」
「何かを代表するのにふさわしい」
という言葉で言い表せられるでしょう。
どちらかと言えば「地に足がついたイメージ」です。そして、「能力が高い」「知的」「信頼」「品格」などのキーワードが、エグゼクティブという存在には似合います。
また、「カリスマ」という言葉もやはり語感が違います。
「カリスマ」とは何かの能力や感覚、使命感、思想、あるいは恵まれた容貌など何かの才がとてつもなく傑出しており、それゆえに自然に人々の耳目を集め、羨望や支持を受ける存在です。
カリスマは、その傑出した才によって、社会感覚としてはアンバランスさや鋭利さを内包することがあります。そして、そこがまた人を惹きつけることも多い存在です。
しかし「エグゼクティブ」は、「社会上層部で活躍する」「管理する」「経営する」存在です。
そこではアンバランスさや鋭利さよりは「安定感」「威厳」「品格」が期待されるでしょう。ビジネスの上では顧客や上司、同僚、部下に頼りがいや信頼感を感じてもらうことが重要だからです。
ここで理解をしておいてください。「エグゼクティブ」は天賦の才がある一握りの存在ではありません。多くの企業や業界にしっかりと存在します。運命のようにあたえられた才能や使命に応えるというよりは、自身で能力や才覚を磨き、自分を伸ばしてきた人のほうが断然多いはずです。(確かにあまたのエグゼクティブの中にはカリスマはいますが、少数だと思いませんか?)
ですから、エグゼクティブとカリスマとは別の存在であり「エグゼクティブ」は後天的な努力によってなれる存在です。
最終的に、エグゼクティブにあるのは、こんなイメージなのです。
ビジネスの世界で、
能力や才覚を磨き、示している人。
重要な仕事や役割を任されている人
それにふさわしい雰囲気がある人
エグゼクティブの特徴
「エグゼクティブ」というのは、見たとたんにそう思います。
こんな言い方をしたり、聞いたりしたことはありませんか?
「もう、『エ・グ・ゼ・ク・ティ・ブ』という感じの人・・・」
見たとたん、会ったとたんに「エグゼクティブ」とストレートに感じさせる人が
いるものです。そういう人は「責任のある仕事をしていそうだ」とか「仕事の実力がありそうだ」という雰囲気に加えて、人がひきつけられる「華」や成功している雰囲気の高級感やリッチさ、そして一般とはちょっと差がある「格」があります。
これが、すなわち「エグゼクティブプレゼンス」と呼ばれているものですので、覚えておいてください。「エグゼクティブプレゼンス」はエグゼクティブ的立場の人は、自動的に要求される「資質」であり、キャリアアップの過程で身につけておくべきビジネススキルなのです。
エグゼクティブプレゼンスを持つ人は、外見で言えば、装いや振る舞いが洗練されているのも特徴です。例えば、オフィスでは皆ビジネスカジュアルを身につけているのに、その人だけちょっとステージが上のような気がするのです。どことなく落ち着きのある態度があり、何かあっても動揺を外に見せないなど、「余裕」をもった人に見えます。
見るひとは「きっと自信があるのだろうな」と感じます。それは上のような洗練や落ち着きがそう見せているせいもありますが、堂々としたところが自分を卑下するのでもなく誇張するのでもない、自然な自信を内面に持っていると想像させます。そんな雰囲気を「エグゼクティブ」という言葉は感じさせます。
そういったいくつかの違いによって、周囲からはどこか一目置かれ、ことあるごとに「さすがだな」と人を感心させるようなところがあります。
「見ただけで、その人の価値がわかる」エグゼクティブという語感が示すのは、そういう雰囲気を漂わせている人であり、それはイコール「エグゼクティブプレゼンスを持っている人」なのです。
自分の価値を自然に伝える方法
まとめますと、「エグゼクティブ」とはビジネスの世界にあって下記のような状況にある人です。
●重要な役職や役割を任されている
●能力や才覚を磨き、示している
●重要な仕事や役割を任されている
●それにふさわしい雰囲気がある(エグゼクティブプレゼンス)
いかがでしょうか、エグゼクティブとはこのようなところがある人です。つまり、ある程度のポジションにある人やそれ相応の役割を持つ人ですが、そのような重要性が雰囲気ではわからない人は、「エグゼクティブ」と呼ばれることは一般にあまりありません。「エグゼクティブプレゼンス」つまり「らしさ」が漂う雰囲気を持つ人が実際は「エグゼクティブ」と呼ばれるのです。
あらためて「エグゼクティブプレゼンス」の説明も添えておきます。重要な存在に相応しい、華、能力が高い、信頼感、安定感、余裕、知性、品格、成功者にふさわしいリッチさ、そして、自信、堂々、を感じさせる雰囲気の総称が「エグゼクティブプレゼンス」です。エグゼクティブらしい存在感、という意味です。これは、エグゼクティブの資質を持つ人が身につけている「リーダーとしての資質と自分の価値を自然に周囲に伝える方法」でもあります。
エグゼクティブプレゼンスは、アメリカなどのビジネス先進国では、リーダーポジションにある人間のマストハブ(必須)のビジネススキルにカウントされます。
昇進したのに期待されたプレゼンスを示せない人間には上級者から注意が与えられたり、「身につけるように一緒にコンサルタントやトレーナーを探そうか?」と声をかけられることもあります。下手をすると降格などの理由になることもあり、結構重視されているスキルなのです。マネージャー職など上位ポジションの募集では、それを明記している会社もよく見られます。
期待されることに応えることは、それだけ周囲から見て重要な「リーダーの条件」であるのです。しかも、ビジネススキルとされるだけあって、そのような雰囲気を身につけて、周囲に自分の価値を表現できる人は、有能なビジネスパーソンやリーダーとしての期待や信頼をまず時間をかけずに手に入れられるようになるのです。
「エグゼクティブ」の意味、お分かりいただけましたか?