ビジネスリーダーが知るべきドレスコード

 

ビジネスカジュアルであっても、
ステージが違う気がする、
どこか卓越した雰囲気の
ビジネスパーソン。
その人が違うのは、なぜ?

 

秘密はドレスコードの意識

 

卓越した雰囲気を持つ人は、服装がしっかりとしています。格調高いスーツ姿であっての、ビジネスカジュアルであっても、どこか違うワンステージ上のイメージであるのは、ドレスコードを意識し、その場面と自分の立場にふさわしいものを選べているからです。

その人たちは、日常の仕事でもその日の予定によって的確に着るものを選ぶことができ、ここぞというときにもその場に合った服装を身につけていくことができます。その場や目的に合わない、ひとりよがりなおしゃれになることがありません。

服装はその人のラベルと言われます。特にビジネスシーンでは、その人のセンスや経験は服装で如実にわかります。ですから、ビジネスリーダーとなる人は、服装のセンスも大事ですが、ドレスコードの知識やTPO(時間帯・場所・機会)についての感覚を持っている必要があります。登場する場面のレベルや重要度は上がり、自分に注がれる目も内外で増えてくることを考えれば当然のことでしょう。

見られることが増える内外の目に対して、あなたリーダーとしての資質をも表すであろうラベルとなるのが服装で素。その服装で、間違ってしまっては、せっかくのご自身の能力や日頃の努力が台無しです。ぜひドレスコードを意識してください。

 

ドレスコードとは?

 

さて、「ドレスコード」とはよく聞く言葉ですが、何かということをよく知る人は少ないようです。ではここでクイズです。ドレスコードの正しい意味は、下の3つのうちのどれでしょう?

 

現在のドレスコードの意味は?

A.フォーマルウェアの選び方と着こなし方

B.日常の各シーンに応じた適切な服装の選び方

C.会合の主催者や会場の運営者による指定スタイルや色

 

 

 

さて、答えですが・・・

ABC 全部 です。

 

ドレスコードは、3つの意味が混在しています。ではその意味をひとつずつ詳しく見て見ましょう。

 

フォーマルウェアの選び方と着こなし方

 

中でもAはかなり厳格なルールになります。間違えると、たちまち「マナー違反」となるケースが多いです。日本の冠婚葬祭を考えると、わかりますよね。ここは、リーダー格の人が最も間違えてはいけないところです。

ただ、ルールを厳密に覚えておく必要があるかというと、そうでもなく、フォーマル度とフォーマルウェアの概要だけしっかりつかんでおけば事足ります。

なぜなら、ウェアの購入、オーダー、レンタルいずれ場合も、フォーマルウェアを扱う専門ショップに行けば何をどのようにきればいいかを相談できるからです。概要だけしっかりつかむ必要がある理由は、専門ショップい相談する場合でも丸投げというわけにはいかず、状況を自分で説明するなり、専門家の提案にジャッジを下す成り、自分でしなければならないことがありますので、そのための予備知識がある程度必要ということです。

 

日常の各シーンに応じた適切な服装の選び方

 

Bは私たちの生活に密着したドレスコードで、一部をのぞいてそれほど厳格なルールはありません。しかし、それだけにいちばん「大人としての良識」が問われるところです。

歴史的にずっと洋服を着ている欧米に比べて、洋服を着始めてから意外と歴史が浅い日本では、実は「正しく」洋服を着るための知識が不足しているところがあり、思わぬマナー違反や思わぬイメージダウンをしてしまうことがあります。特にビジネスシーンでは気をつけたいものです。

 

ビジネスリーダーとして知っておくべきなのは以下の点です。

 

●ビジネスフォーマル(つまり、かなり硬い雰囲気のビジネスシーン)ではどんなビジネスアタイア(仕事服)を着るべきか。またどんな色や柄を選ぶべきか

●シーン別の典型的な服装タイプとそれに合わせる靴などの小物の知識

●エグゼクティブのビジネスカジュアルはどんなことに注意すべきか

 

スーツ着用が多い男性の場合は、スーツの着こなしルールをひととおりきちんと勉強しておくことをおすすめします。

リーダー格の女性の場合は、スーツのほか選択肢が広いことから、各アイテムのTPOに対するイメージとビジネスへの向き/不向きをしっかり知っておいた方がいいでしょう。

 

会合の主催者や会場の運営者による指定スタイルや色

 

例えば、「ドレスコード:Red」みたいなときは、「何か赤いものをプラスして身につけてきてください」ということですし、「ドレスコード:ハロウィーン・エレガント」とあったら、「少しドレスアップした格好で、ハロウィーンっぽい扮装をするか、それらしい小物を身につけてきてください」という意味になります。

指定されたスタイルや色なので、それを守ればいいわけですが、やはりAやBで説明した知識や理解が必要です。こういったドレスコードは「遊びや演出」のためにすることが多いので、ベースとなる服装は「その会や場所にふさわしい服装」でなければ場面に合わず主催者などに失礼になることもあるからです。

「スマートカジュアル」や「エレガント」などはよくドレスコードに出てくる言葉であるだけに、感覚でちゃんと知っておくことは大人の教養ともとられています。そこは決めたいところです。

 

あなたはどちらのビジネスリーダーになりたい?

 

さて、ドレスコードの大切さと意味についてお伝えしましたが、いかがでしょうか。

もしもあなたが何か場面に合わない服装をしてしまったとして、そのときに「あれとあれが間違っている」などど正確に断じることができる人は、そういません。

しかし人間はさまざまなことを知らないうちに認知しています。その認知によって「何だか変」という違和感は、服装のことをあまり詳細に知らない人でも感じることができるのです。

ですから、その場にそぐわない服装、着る人の立場や役割に合わない服装について「何だかおかしい」「冴えない」という感想をふと抱く人は多いものです。その違和感は、ちょっとした不信や軽侮といった感情に結びつくことがあります。反対に、「この場にぴたっとはまっている」「さすがわかっている」という服装を見ると、その服装を身につけた人も好意や敬意を持って見られることが普通です。

さて、不信や軽侮と好意や敬意、あなたは人々からどちらを感じてもらえるビジネスリーダーになりたいでしょうか。

望む、望まざるに関わらず、服装はあなたのラベルとなって、あなたの人となりを表現します。服装に対するルール感覚を整えることは、内外の人の眼を集めやすい立場になればなるほど大切なことなのです。

服装を軽視せず、ドレスコードを意識し、どんな場所でも「さすが」と思われるビジネスリーダーであってください。

 

 

丸山 ゆ利絵

プレゼンスコンサルタント®/アテインメンツ合同会社 代表

 

 

 

 

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