食事の時のマナー。
できるビジネスパーソンであるあなたも気になるでしょう。
ビジネスランチでよくある洋食系、特にハンバーグなんて意外と食べ方に迷いませんか。
この際、エグゼクティブの食べ方をマスターしましょう。
知っているようで知らない「食べ方」
社会人となってしばらくすると
割と気になってくるのがマナー、
その中でも一番気になるのが「食事のマナー」です。
「エグゼクティブプレゼンス」の法人研修でも、
よく参加者から
「こんなメニューのときは、どんな食べ方をすればいいですか?」
と質問をいただきます。
食事マナーには今ひとつ自信が無いビジネスパーソンが日本には多いかもしれません。
なぜなら、私たち日本人は、
実は一通りの食事マナーをきちんと習うタイミングがありません。
学生の頃、または社会人になって、
きちんとしたマナーを習った覚えはありますか?
ほとんどの方はないですよね。
しかし、社会人になってポジションが上がれば
「知っていて当然」
といつの間にか思われるようになります。
ですから、社会的に地位の高い方でさえも
「どこで聞けばいいのか?」
と困っている人は少なくありません。
ですから、研修などの際に「この機会に」と
聞いてくる人が必然的に多くなるのです。
特に困る「庶民派メニュー」
特に私たちが食べ方に困るメニューは、
高級料理よりも「庶民派」なメニューのほうでは無いでしょうか?
というのも、
最近はマナー本などたくさんあるのでフランス料理や懐石料理など
「比較的高級で正式な食事に関してのマナー」については
わかりやすいのです。
しかし、そうじゃない庶民派メニューが
世の中にはたくさんあります。
例えば場所はそれなりに高級、相手は大事な取引相手、
そして出てくるものが
「ハンバーグとかステーキのライス付き」だった場合・・・。
ある意味「中途半端な」お料理です。
だからかえって「マナーに困る」という方は多いのです。
あなたは自信がありますか?
ハンバーグに限ったことではないのですが、
洋食レストランのような場所であると、
メインのお料理(1)と、
平皿に盛られたご飯(2)、
小サラダボウルに入ったサラダ(3)。
そして、ナイフ&フォーク。
これらがいっぺんにテーブルで目の前に置かれます。
この時点で、フランス料理のマナーのように<
「正式な」マナーの適用はまず難しいと思われます。
では、どのように食べればいいのでしょうか?
学生のような食べ方はダメ。
これが学生食堂で、
あなたがお腹をすかせた学生であれば、
メイン(1)をナイフ&フォークを使って切ってから一口食べ、
フォークを右手に持ち替えて、
その向こうにあるご飯(2)にフォークを差し込み
ご飯をすくいとって、自分の口元までまた運んできて食べる。
サラダ(3)を食べるときには、
奥からお皿を取ってお皿を持ったまま食べる
・・・・というのも「あり」でしょうか?
しかし、ビジネスランチであったりすると、
こんな食べ方はあまりに粗雑です。
(場面を想像していただくとわかると思います)
まず、洋食のテーブルで
お皿を持ち上げるというのは
マナーとしても見た目としてもよくありません。
それにフォークですくったものを、
奥の方から運んでダイレクトに口に投入するのは
とても不安定で、思わぬ粗相をしかねません。
そんな危なっかしい食べ方をしながらでは、
お互いが落ち着かず、進む話題も進まないのでは?
と思います。
ましてや大事なお客様と一緒であるとなると、
みっともない食べ方は見せたくない、と思いますよね。
では、どうすればきちんと品よく見えるか?
と気にするのは当たり前です。
一方で、そういった洋食を選んだ理由は何かというと、
正式なフレンチやイタリアンにない
気楽な雰囲気での食事が目当てだったということが多いです。
ですから
あまりうるさいことを気にせずにゆったり食事したい、
という気持ちが当然あります。
マナー違反や汚い食べ方をしたくない、
だからといってカチコチした雰囲気にもしたくない。
そこで、ここからは
決してカチコチとしたマナーではなく
「きれいで合理的な食べ方」のアドバイスを
させていただこうと思います。
ぜひご覧ください。
知らないとダメな食べ方のセオリー
その前に知っておいていただきたいですが、「食べ方」にはセオリーがあります。
そのひとつは「手前中央で食べる」ということです。
ということで、料理を食べる時はできる限り、
お皿の中央手前スペースを使いましょう。
メインを一口二口いただいたら、
ご飯のお皿、つまりサイドディッシュからナイフフォークを使って
ご飯を少量、中央のお皿に移動します。
そこから、ナイフフォークを使ってご飯を召し上がってください。
そうすれば不安定な食べ方をしなくても済みます。
これを繰り返しながら食べます。
サイドサラダも同様です。
手元に寄せて食べるようにした方が、食べやすいし
見た目も自然できれいです。
【補足】
「フォークの背にご飯を載せて食べる」というのは、
マナーではありません。
でも、昔の人からそう習った人はすごく多いですね。
たぶん明治あたりで、ご飯と言う未知の食物を見た異国人が
「こうして食べてみようかな?」とトライしていたのを日本人が見て
「なるほど!ご飯はああやって食べるのがマナーなのか!」と、
正式なマナーと思って勘違いしてしまったのでは
…と言われています。(他にも説はあると思いますが)
あまり品よくは見えませんので、
「フォークの背」は使わないほうが無難です。
それよりも、右手はナイフを持ったまま、
左手のフォークをすくいやすいように持ち替えて、
フォークでナイフの方に寄せながらでいただいた方が
簡単・きれいです。
きれいな食べ方が正解になる
くりかえしますが
お皿を持ち上げて持ったまま食べてはいけません。
お皿を持ち上げて食べていいのは和食だけ。
しかも、手のひらにおさまる大きさの器に
限られます。
ナイフ・フォークが似合う空間では、
お皿を持ち上げた瞬間に
とても乱暴な印象になります。
それから、自分でメインとサラダのお皿の位置を
交換したりしないようにしてください。
これもご自分で思うよりも
ずっと品の悪い見た目になるのです。
自然に品の良い振る舞いにするには
乱暴な印象、品の悪い印象になる動作は
とにかく避けることです。
この「洋食っぽい料理の食べ方」。
絶対のマナーではありません。
なぜなら、正式な食事マナーに
日本的洋食の食べ方という領域はないからです。
だから、「こうしなきゃ絶対だめ!」という
カチコチのマナーを考えなくても
別にいいわけです。
しかし、
きれいに見える食べ方をするのは
非常に大切です。
食べ方は、人としての品格はどうか、
ということを見られやすい要素です。
いたずらに悪い印象を与えれば
人柄やビジネスセンスにまで
クエスチョンマークがつきかねません。
逆に
形式的なマナーは知っているのに
きれいな食べ方を知らない、という人も
実は世の中に少なくありません。
それでは損すぎます。
ぜひふだんからも、
きれいに見える食べ方を実践してください。
いかがでしょうか?
どんな時でもカチコチのマナーで気取って、というのは野暮ったいものです。
肩の力は抜いて気軽に楽しみながら、食べ方はきれいに。
これができるエグゼクティブのビジネスランチのしかたです。
ぜひ実践してください。
なぜ、あの人はうまく行くのか?
信頼され、ビジネスパーソンの成功の条件を知りたい方は、信頼や尊敬を自然に引き寄せる能力であり、重要なビジネススキル「エグゼクティブプレゼンス」を知ろう。
多くのビジネスパーソンが、 「エグゼクティブプレゼンス」 を 知らないまま、 得るべき信頼や尊敬 そして ビジネスチャンスを 失っています。